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This Archive : 2011年05月15日

2011.05.15 *Sun*

友人

半泣き状態で避難所へ。なんと入り口にあきらめていた
ヤスがいる。生きていた!D君のおうちは高台にあるので
そこで双子くん2人と泊まっていたらしい。D君のおかあさんは
私のいきつけの耳鼻科の看護師さん。なんという偶然だろう。
彼女に抱きついて泣きながらお礼を言った。
「それではお母さん確かにお渡ししましたよ」
ありがとうございます何回、連呼しただろう。
ヤスにも生きてて良かったと泣きながら抱きつく
なんと彼の返事は「おめぇうぜえよ」
なんてひどい言葉だろう。

後日わかったのだが彼は事の深刻さをその時点で
知らなかったのである。誤解してごめんなヤス

クルリンさんがいる。彼女は一緒に泊まった双子君の
お母さんである。いわゆる犬とも兼ママ友である。
彼女に抱きついて「レオン死んだぁ」と泣いた。
いいからいっぱい泣きなと背中を抱いてくれた。

これも後日わかったのだがクルリンさんの
ご主人は漁師さんで急死に一生を得たのである。
しかし仕事仲間の何人かは行方不明の状態。
これから漁がどうなるかわからないそんなときに
私を抱いてなぐさめてくれたのである。
強い女性である。優しい女性である。

ヤスが双子君と家に向かうという。危ないし
レオンの死んでいる姿は見せたくない。
行かないほうがいい。その言葉を背に彼らは
家まで走っていってしまった。

3月12日 part3
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2011.05.15 *Sun*

慟哭

避難所を捜しているうちに自宅が近くなってきた。
主人が「家に行こう」それどころじゃないのにと
少し怒りながら向かう。
途中で車を降りろ。通れないからな。
また神経質なことをヤスとじいが
どうなってるかわからないのに
車が傷つくとか思ってんのかしら?

家に向かう道「なにこれ」みんな壊れている。
家の中に壊れた車が突っ込んでいる家。
完全に津波が通ってしまった家。
道路はなんだかわからないガレキだらけ
車が通れない意味がやっとわかった。
驚きながら家につく。門にどこのおうちか
わからない屋根がくっついている。
電柱が倒れて電線がブラブラしてて怖い。
我が家は電化住宅だったので給湯のタンク?
のようなものを家の後ろに置いてあった。
大きくて重いもの。それがねじれて倒れている。
私が使っていた軽自動車が隣の空き地に
ひっくり返っている。ここはレオンとよく
散歩をした空き地だった。この状態では
ヤスとじいは生きているわけがない。
レオンは首輪を抜いて逃げているだろう。
「こんなこと」この言葉をうわごとのように
言っていた。

家に入る。1Fが全滅。くくりつけで大きな姿見が
ついて靴がたくさん入っていた靴箱が
消えている。私はウサギ年生まれ。
なんだか嬉しくて、バカのように
飾ってたウサギの人形はどこに行ったの?
畳がない。あっあった。違う、よその家の畳だ。
ヤスが合格できるように縁起担ぎで飾っておいた
お雛様がない。あっお内裏様だけ足元にあった。
これだけでもと拾ったら首がない。
家中のガラスが割れている。特にひどいのは
私がたくさんいろいろなものを飾って
家族中にあきれられていたお気に入りの出窓。ガラスが
トゲトゲになり、ブランコのようにふらふらしている。
飾りは?そうだ秋に小さいうちに買って試行錯誤しながら
育てたポインセチアは?やっと新しい葉が出てきたのに。
出る言葉は「こんなこと」この一言。
せっかくがんばって建てたマイホームなのに
なぜ涙がでないんだろう。

主人について行って外に出る。「ウワァ」と
主人が小さい声で叫ぶ。その視線の先に
レオンがいた。死んでいる。
大声で泣きながら彼を抱く。こんなに大きな声で
泣いたのは小学生以来だ。抱きしめながら泣きじゃくる私に
キリがない行くぞと主人が言う。
「嫌だ。離れない」泣きわめきながら抵抗する。
主人に引き剥がされる。この人はなんて冷たい人なの!
大声で泣く私にこの通路までだぞ。大通りにでたら
泣くなよ。なぜ悲しいのに、泣いてはいけないの?
ハセさんの息子さんとお嫁さんに会う。
「見ないほうがいい。子鉄は死んでいるよ」
子鉄はフレンチブルのおとなしいかわいい子
動作がのんびりしている。あのすばやいレオンが
ダメだったのだ。子鉄が生きているわけがない。
でも私の声を振り切るように行ってしまう。
そうだ、忘れてた。ハセさんも一晩帰ってこなかったんだ。
でも帰ってきたよと聞いてホッとしたんだっけ。

レオンの動画をyoutubeでupしてあります。
「reon820」のユーザー名で見られますので
お暇なときに見てください。おバカだけど
とってもかわいい子です。

奥さんの「ウワ~」という泣き声を背に道を
歩く。大声で泣くのが止まらない。
なぜ?あのかわいい2匹が死ぬの?
どうして?わからない。
泣くのをやめろ。ヤスを探さなくちゃダメだろう。
でも涙が止まらない。だってじいとヤスと
レオンを失ったんだよ。泣かずにいるなんて無理だ。
とりあえず情報がはいってるかもしれないから
避難所に戻ろう。死亡の情報を聞きに行くのか。
絶望でいっぱいになりながら避難所に向かった。

3月12日  part2




プロフィール

でんでんむし

Author:でんでんむし
東日本震災の被災者です。
家は半壊強。愛犬のレオンを
亡くしました。今は四倉高校を
でまして、市から提供された
海の目の前のマンションで暮らしています。



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